<ピカチュウ殺人事件>
BY 文&フラッシュ:ルイルイ 絵:KAORUさん


部屋に入ると、ピカチュウが死んでいた。
友A(アチャモ)「こ、これは殺人事件でちゅ〜!!」
友B(バリヤード)「どうしてバリ?」
友A「血がいっぱい流れていて、苦悶の表情で、恨めしげに死んでるのをみたらわかるでちょ!?」
友C(チャーレム)「そう言われてみると……でも、わたしたち返事が無かったから、鍵を開けて入ったのよ。つまり密室……」
友A「わかったでちゅ! これは密室殺人でちゅ! そして、犯ポケはこの中にいる!」
友B「えっ〜? なんでそうなるバリ!?」
友C「犯人は犯行後必ず現場に戻る!」
友A「大当たり〜!!」
友B「ボクじゃないよ〜ボクにはアリバイがあるバリバリ!」
友C「自分から言い出すなんて怪しいわ」
チャーレムがじと〜っとバリヤードを見た。
友B「ち、違うバリ、そんなことを言うなら、チャーレムだって、昨日ピカチュウに全部お菓子を食べられて怒ってたじゃないか!」
友A「殺人動機としては十分ね」
友C「あ〜〜じゃあ言うけど、アチャモだって……」

喧々囂々(けんけんごうごう)。

……しばらくお待ちください……。

「ふあっ〜〜〜〜」

ピタッ。

「あれ、みんなどうしたの?」

友B「うわぁ〜〜〜オバケだぁ!!」

むっくりと起き上がったピカチュウを見て、3ポケは大慌てで、逃げようとする。

P(ピカチュウ)「え、ボクちょっと寝てただけなんだけど……」
友C「だって、血がいっぱい出てて……」
P「あ、これ? みんながなかなか来ないから、ひとりでナポリタンスパゲッティを食べちゃったんだ、エヘッ」
口の周りについたケチャップを手でぬぐいながら、ピカチュウは笑った。

3ポケ「一人で!?」

P「うん……あれどうしたの?」

3ポケの瞳にメラメラと炎が燃えていた。

友A「許せないチャモ〜〜!!」
友B「ボクだって食べたかったバリ!」
友C「もう許せない〜〜!! ライダーキック!!」

ボカスカ。
ボコボコ。

ピカチュウは死んだ。

   ………………………………

「ハッ!……ああ、夢だったのか、良かった良かった……」
そう言って、口についたケチャップをぬぐおうとした時、

コンコン。

3ポケがやってきたようだ。
P「ヤバイ……」
夢が正夢になる予感。
絶体絶命のピカチュウ(ケチャップつき)であった。

                   <終わり>



 

 

 

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